あの世界的ベストセラー作家ホラーの帝王が描く日本の社畜とは

スティーブン・キング氏といえばホラーの帝王ですが、ヒューマンドラマの作品も書いて映画化もされヒットしている作家として有名ですよね。

ホラー系はあまり得意ではないので彼の作品の多くに触れてはいないのだけど、ヒューマンドラマ作品の中で印象的だったのが2本。そのうち1本は繰り返し観ている。

スティーブン・キング原作のヒューマンドラマ映画っていいよね

初めて観たとき

なんかええ話だったな〜。清々しい気持ちになれたな〜。

て感じで、ハリウッド映画で得られがちな浄化作用をもらって良い記憶として残っていた。

歳月は流れ・・・
前回の気分を味わおうと同じ作品を久しぶりに観たらとんでもないことが起こった。

あれ?これもしかして・・・え?ホラーじゃん!?

そう、「ショーシャンクの空に」はサラリーマン目線で観ると身が震える想いでした。

ショーシャンクの空に とはどんなストーリーか

1947年、無実の罪で終身刑を宣告されたアンディ・デュフレーンは、ショーシャンク刑務所に収監される。そこで彼は、長年服役中のレッドと出会い友情を築く。アンディは持ち前の財務知識を活かし、刑務所内で重要な立場を得ていきながら、所内の囚人たちの待遇改善にも尽力し、囚人たちに希望を与える。
一方で、誰にも知られず20年の歳月をかけて壁を掘り続けたアンディは、1966年に脱獄に成功。後にレッドも仮釈放され、アンディとの再会を果たす。
という、希望と友情を描いた感動的な作品というのが表の顔。

実は・・・

アンディ:1947年、メイン州ポートランド

  • SIDE A
  • SIDE B

無実の罪で終身刑、ショーシャンク刑務所に収監される

若く優秀な銀行員アンディは、妻とその愛人を射殺した罪に問われ、無実を訴えるも終身刑の判決が下り、劣悪なショーシャンク刑務所への服役が決まる。

まじめで優秀な新卒が、企業に就職が決まる

自分が希望していたわけではなく、会社の知名度や周りの期待や圧などで、なんとなく断りきれず流されて某企業に入社してしまう。

レッド:新入アンディと親しくなる

  • SIDE A
  • SIDE B

長年服役中の「調達屋」

アンディ:俺は無実なんだ

レッド:ここにいる連中はみんなそう言うよ。もちろん俺もだ(本当は殺してるけどな)

孤立していたアンディはやがてレッドに声をかけ、鉱物採集の趣味のため小さなロックハンマーを注文する。

それをきっかけに二人は親しくなり始める。

長年勤務中の「中堅社員

アンディ:俺は入りたくてこの会社に入ったんじゃないんだ

レッド:他の社員もみんなそう言ってるよ(笑)

会社に長年勤めてすっかり適応している先輩社員レッドは、この新入を会社になじませてあげようと、気にかけるようになる。

アンディ:刑務所生活に適応

  • SIDE A
  • SIDE B

刑務所生活に適応

アンディは図書係を任命され、服役50年の年老いた囚人ブルックスの助手となる。

その本当の目的は所長や刑務官達の税務処理や資産運用をアンディに行わせるためであった。

アンディは有能な銀行家としての手腕を発揮する。

一方で、図書係としても精力的に活動を始め、州議会に図書館予算を嘆願する手紙を毎週送るようになる。

会社生活に適応

業務知識で先輩社員や上司の信頼を得たり、担当業務で予算を引っ張ってくるなど会社に貢献する。

能力を買われ昇進する反面、不正を隠蔽することを強制されるなど、不満が高まる。

しかし、それを悟られないように熱心に仕事を続ける。

アンディ:脱獄

  • SIDE A
  • SIDE B

脱獄

アンディは約20年間ロックハンマーで壁を掘り続け、ついに脱獄!

その足で銀行に向かいスティーブンスに成りすまして所長の不正蓄財を引き出すと同時に告発状を新聞社へ送り、難なくメキシコへ逃亡する。

独立起業

アンディは約20年の準備期間を経てついに独立!

置き土産に会社の不正を暴露。

親しくしていた先輩社員レッドには引き抜きのオファー。

レッド:仮出所

  • SIDE A
  • SIDE B

仮出所

レッドは過去に何度か仮釈放の審査を受け、更生したことを訴えるが、却下され続けてきた。

服役40年目にしてようやく仮釈放されるが、外の生活に順応できない。

先人と同じ悲劇への道を辿りかけるが、アンディの手紙に従いメキシコのジワタネホへ向かう。

そして美しく青い海の浜で悠々自適の生活を送るアンディと再会するのだった。

定年退職

レッドは過去に何度か転職を考えたこともあった。

しかし、上司から引き止められたりしつつ結局覚悟が決まらず会社に留まり続けた。

そして40年勤続後に定年退職。

いざ会社を辞めてみると、残りの人生どうしていいかわからない。

絶望しそうな中、一筋の希望の光は先に独立して会社を去ったアンディの存在。レッドはアンディのもとへ向かう。

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何がそんなに怖いのか

アンディが図書係を任命されるところあたりから急激に盛り上がりを見せる。図書係というのは刑務所内では高ポジションとされていてエリートコース。アンディの前任は50年も服役している大ベテラン囚人ブルックス。このブルックスはこの後出所するのだが、50年前の世界から現代にタイムスリップしてしまった状態。

まじめなサラリーマンの末路

サラリーマンで言ったら、22歳で入社して会社一筋50年、社内では評価され昇進もしました。でも72歳で退職してみたら会社以外の世界を知らないことに気づいてパニック&絶望ってことでしょ。ここが恐怖マックスでしたね。ゾッとしました。

最初は抵抗してても、徐々にそこの生活に適応していき気がついたら取り返しのつかない状況になったブルックス。最後まで抵抗を貫いて自分の人生を取り戻したアンディ。

あれ?結局レッドが一番ツイてたのか?!

自分の人生は自分で正解を作っていくってことですね。過去のあの日の自分を責めても始まらない、今日が一番若い日、会社辞めたーいとかグダグダ言ってないで、ここから先を楽しく生きるために行動しようと思わされる映画でした。

スティーブン・キングは日本を知っていたのか

“作品は世界中で翻訳されていて、日本の著名な作家や漫画家がキングの影響日本でも影響を受けている” とAIが教えてくれた。
でも、スティーブン・キングが日本の事情に詳しいという情報はなかった。

しかし「ショーシャンクの空」を会社員目線で見ると、あの刑務所での出来事が現実とシンクロして見えてきて、一度そう思い始めるとどんどん当てはまっていくようで怖かった。

さいごに

映画ってたまに観たくなる。
ありがたいことに、今はたくさんの作品を観られる環境ができている。その反面何を見るか選ぶのに苦労するし、あたりを引くのが難しくもあるのだけど。
そんな中から当たりを引いて、なおかつ何度も見返したい作品に出会う幸せ。たまーに怖いことになるけど(笑)軌道修正のチャンスと捉えて楽しんでいきましょうってことで。

あなたにすべての良きことが雪崩のように起きますように

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