Major Crimes 全シーズン感想まとめ

Major Crimes 全シーズン感想まとめ|シャロン・レイダーとラスティの関係性で読み解く

『The Closer』の終盤には、すっかり視聴者にはおなじみとなったシャロンがチーフとして登場。

この記事は『The Closer』から『Major Crimes』へ物語を引き継いだ、シャロン・レイダーに注目したレビューです。
あらすじというより、「どんなドラマだったのか」「何が心に残ったのか」を振り返りながら記録として書いています。

シャロン・レイダーとラスティの関係性で読み解く

シャロン・レイダーは、目立つタイプではないけれど、理想の上司像のひとつだったのでは。
そしてもう一人の主役、ラスティとの関係性がこのドラマの見どころだったと感じます。

それでは、順にどうぞ!

Major Crimes シーズン 1

全10話と短めでテンポは速め。

誰かと思えば…な登場

当初のシャロンはチーフというより「外部から来たお目付け役」感が拭えず、完全に四面楚歌状態。特にプロベンザの反発がものすごい。

でも、常に落ち着いて、きっちり話を聞いて、きっちり伝える。
振り返ると、この時点から彼女のスタンスはまったくブレてない。

ラスティとの距離はまだ遠く、保護してきた「仮の同居人」的な空気感でした。

Major Crimes シーズン 2

シャロンはやっぱり「愛の人」。

ラスティとの関係が一気に動き出す

シャロンはまだちょっとぎこちないけど、ラスティが心を開いていく過程が丁寧に描かれていて、観ていて嬉しくなる。

一方で、仕事ではまだまだ波風あり。
プロベンザとの関係も変化の兆しが見えてきて、少しずつ「嫌ってるわけじゃない」という空気が出てくる。

あとこのあたりから、シャロンが誰に対しても「正面から向き合う」人なんだな、というのがはっきりわかってくる。

Major Crimes シーズン 3

ラスティとの距離が縮まっていくシーズン。

「保護者」から「母」になっていくシャロン

学校や恋愛のこと、将来の進路まで気にかけるようになり、もう完全に家族。
でも、やたら干渉するわけでもなく、「ちゃんと見て、ちゃんと信じる」という絶妙な距離感がとにかく良い。

職場でも、部下からの信頼がじわじわと伝わってくる。
プロベンザのセリフにも、しれっとシャロンへの信頼がにじんでいてニヤッとすること多し。

だんだん、みんなのお母さんになってる(笑)

Major Crimes シーズン 4

家庭パートの比率が徐々に増えていくシーズン。

「家庭」も「現場」もフル稼働

家庭と事件としっかり両立してるのがすごい。

ラスティはセクシャリティのことや、自分の将来について悩むようになり、シャロンはそれを黙って支える。
もうこの時点で完全に「お母さん」。

それでいて、チームの事件にも真正面から向き合い、政治的な駆け引きもこなすあたり、超人間的。

Major Crimes シーズン 5

ハッピー・ウェディングとシャロンの病。プライベートも賑やかになってくるシーズン。

不穏な空気、そして転機

ラスティはジャーナリスト志望になって、物語的にも少しずつ自立していく。
それを見守るシャロンの姿がまた切ないけど温かい。

この頃から、健康面の不安がちらちら描かれるようになって、視聴者としては「えっ、やめて……」という気持ちになる。

フリンとの距離もグッと近づき、柔らかい表情が増えるシャロン。
リーダーとしても女性としても、ほんとに素敵な成熟を見せてくれる。

Major Crimes シーズン 6(最終章)

ファイナルだけあって、毎回、重量級のエピ揃い。
ファイナルシーズンはちょっとイレギュラーな構成で、シーズン通して3つのストーリーのみ。 あれやこれや前振りの嵐。

短くても、濃い。

もう、言葉にするのが難しいんですけどぉ…
最終シーズンはシャロンの「決意」の強さを感じる、なかなかのヘビーさ。

病気を抱えながら、でも最後までなにひとつ投げ出さない。丁寧。
誰よりも冷静で、誰よりも優しくて、でもどこか儚さが漂ってる。

ラスティとのやりとりは、何気ないセリフひとつひとつが刺さる。
本当に、最後まで「母」だった。

ただ、ラストに関して言えば、
ラスティの気持ちはわかるけど、ちょっとやりすぎたね。シャロンが生きてたらどうしてたかな、と思う。

この結末を作るにあたって、シャロンが生きていると辻褄が合わなくなる。…だからなのかな、シーズン途中でシャロンが退場したのは。汚い仕事は全部プロべンザがやってくれた。

賛否はあるだろうけど、私はこの終わり方にしたからこそ、最後まで、シャロンのキャラクターを一貫させることができたんだろうなって思う。

『Major Crimes』を今すぐチェック!

もしも、なにかに疲れて泣きたくなったら、ファイナルシーズン第9話を見てください。シャロンからのビデオメッセージが号泣のスイッチを押してくれます。

おわりに

『Major Crimes』は事件解決ドラマだけど、シャロン・レイダーという一人の人間の生き様が深く刻まれた作品でした。

彼女が言葉ではなく態度で信頼を勝ち取っていく姿、家族としての責任を受け止める姿、穏やかで愛情深い姿が心に残ります。

派手じゃないけど、忘れがたい。
このレビューが、誰かにとって「もう一度観たくなる」きっかけになればうれしいです。

シャロンがMajor Crimesに来るまでの軌跡が気になったら、こちらの記事がおすすめです。

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