Xファイルを初めて見たのは、本放送がすでに終わったあとの再放送でした。
世の中的にはフィーバーもひと段落していたけど、イベントシリーズや映画の噂がまだチラホラあった頃。
あれから随分と時が過ぎて、改めて鑑賞してみたくなり、ひとりでドラマシリーズ全218話と映画2本、あわせて全220話のXFマラソンをしてみることに…。
今頃、地球上でこんなことをしているのは他にいないかもしれない。でも、宇宙だったら?(笑)
We are not alone.
1993/09/01~1994/05/13 (USA)
携帯電話はいつから使われはじめるんだっけ?
スカリーがモルダーの“ママ”になるのって、どの回だった?
…そんなことを確認しながら、再鑑賞を楽しもうかなと思ったりする。
The X-Files Season 1 全24話
どんな人気ドラマも、シーズン1は面白い。X-Filesも例外じゃない。まだ番組が固まりきっていないからこそ、いろんな方向に振れていて、初見でも楽しみやすい。
特にパイロット版には、制作者の“何がなんでも通したい”という必死さがにじんでいて格別!
The X-Files 1-00 Pilot 序章
全てはここから始まる。
「この物語は真実をもとに作られています」
のテロップが出た瞬間から、もうワクワクする。
“Nobody but the FBI’s Most Unwanted.”
「ここにはFBIの嫌われ者しかいないよ」
FBIのお荷物モルダーのお目付け役として採用されたスカリーだけど、初回の事件で、早くもモルダーの熱意に圧倒される。
パイロットなのでいろんなことがてんこ盛り。
UFO、誘拐、エイリアン、失われた9分間、鼻血、謎のコミュニケーションデバイス…。スカリー「脱ぐ」事件もありで、もう大騒ぎ。
モルダーもスカリーも、CSM(シガレット・スモーキー・マン)までも、当然だけどみんな若い!CSMなんて、髪黒いし。最初の登場シーンで、部屋の隅のキャビネの脇に立っている姿や、スカリーと廊下ですれ違うシーンなんて、ミスター・ビーンにしか見えない。
Xファイルのオーディションには、「セックス・アンド・ザ・シティ」のシンシア・ニクソンもいたとか。(ジリアン談)彼女に決まっていたら、スカリーの赤毛は地毛でいけたのかも?!
このエピソードは何度でも観るといいです。ぜーんぶテストに出るからね(笑)
”Do you believe in the existence of extraterrestrials?”
(君は地球外生命の存在を信じるかい?)
出会って数分でモルダーから問われるスカリーは、サイエンスで返答。さて、ここからどんな風に変化していくかな…。
The X-Files 1-01 Deep Throat ディープ・スロート
スカリー、初めてモルダーのお迎えに行く。(すでに”ママ”感?)
アイダホの空軍基地に勤務する中佐が突然自宅に立てこもる1。確保するため軍が突撃してみると、彼は家の中で裸でうずくまっていた2。検査の結果、精神疾患を患っていることがわかる。
モルダー、伝説の情報屋と初対面
モルダーが初めてディープ・スロート3に会うのは、トイレ。なんだか、このディープ・スロートのおじさんてば、コロンボしてるんだよねぇ。そして、モルダーはこの人に懐いちゃうんだよねー。気持ちはわかるけど。今のところ、この人だけが異星人の存在についてモルダーの味方だから。
ディープ・スロートに、「この件から手を引け」と忠告されるも、モルダーはスカリーを連れて”Flying Saucer”なんていうコッテコテの名前の店に聞き込みに行ってみたり。「ばーか」とか言い合ってるモルスカ、子供みたいでカワイイです。
やんちゃなモルダーが基地に忍び込んで捕まってしまったので、スカリーは軍関係者を脅してモルダーを迎えに行きましたとさ。
「Pilot」では、あのオープニングテーマがないのだけど、このエピソードから流れ始めます。X-Filesを見たことない人でも一度は聴いたことがあるあの曲。挿し込みのモルスカ映像は次のエピソード「1-02 Squeeze スクイーズ」のもの。
- UFOの目撃者たちが語る内容は、実在の事件(例:キャッシュ=ランドラム事件)をモチーフにしていると言われている。 ↩︎
- “裸でうずくまる軍人”というビジュアルは、以降のXファイルにたびたび出てくる「洗脳後の象徴シーン」でもある。 ↩︎
- ディープ・スロート役のジェリー・ハーディンは、クリス・カーターが直接指名したキャスティング。 ↩︎
The X-Files 1-02 Squeeze スクイーズ
スカリー、変人の妻を通す覚悟ができちゃった!?
内臓をえぐられるという残忍な連続殺人事件が発生。どの現場にも侵入の痕跡がなく、捜査は難航している。事件の担当は、スカリーの同期(?)であるトム。出世しか頭にないタイプ。プライドが邪魔して、いつもバカにしているモルダーには助けを求められない。そこで局内で「Mrs. Spooky」と呼ばれているスカリーに声をかけてきた…というわけ。
でも、モルダーと一緒にバカにされていることに、スカリーはちょっと反発を覚える。もうすでに彼女は、Xファイル側の人間になりかけているよね。ここまでの間に、モルダーが“ちょっと変わってる”ことは認めつつ、能力はしっかり評価しているし。
結局、事件はXファイルチームの勝利で、トゥームズくんはあっさり逮捕。……だけど、あのラストシーンを見たら、「いやこれ、絶対終わってないでしょ」って、みんなワクワクしたはず。
The X-Files 1-03 Conduit 導管
“I want to believe” がグッとくるエピソード。
オカボジ湖で家族とキャンプ中、少女が忽然と姿を消す。
「娘は連れて行かれた」という母の証言、そして、”何か”を受信しているらしい弟ケビンの謎の行動。
この事件を追うモルダーには、特別な理由があった。
モルダーがなぜFBIに入ったのか、そしてなぜXファイルにあそこまでこだわるのか、
その原点であるサマンサの失踪――モルダーの過去が、この回で強く浮かび上がる。
姉が行方不明になった後、ケビンが、取り憑かれたかのように黙々とスケッチしていたもの。
その全貌が、どーんと明かされるシーンは鳥肌もの。
行方不明の少女は見つかるけど、モルダーの心は取り残されてしまった。
教会で、サマンサとのツーショット写真をひとり見つめるモルダー…切ない。
The X-Files 1-04 The Jersey Devil ジャージー・デビル
スカリー、仕事だけの人生より、フツーの幸せも手に入れたいの。だって女の子だもん——なエピソード。

1947年からずーっとニュージャージーの森に潜んでいるという“デビル”を追って、モルダーが現地入り。
スカリーも捜査には同行するけど、プライベートの予定をとりあえず優先する。その日は18:30から親友の子供のバースデー・パーティー。
現場に残ったモルダーは、いつものように調子に乗って単独捜査 → 逮捕。
スカリーは身柄を引き取りに行って、ご飯を食べさせて…もうママですか?
で、その夜はデート。お相手は、どうやらパーティーで知り合った子供のシングルファーザーらしい。
スカリーが婚活してたっていう、ちょっとレアなエピソードでした。モルダーといれば、子育て体験なんてもう十分できてると思うんだよね。現に、ここまでの短い間にも。ね!
この回のデビル役、ほぼ全裸の体当たり演技だったらしいけど、なかなか荒削りな1本でしたね(笑)
こういう、シリーズ序盤ならではのチープ感、今見ると逆においしいですね〜。
The X-Files 1-05 Shadows 影

何が怖いって、モルスカを呼びつけた2人の捜査官がいちばん怖かった!
街中で2人の男性が殺害される。検死の場に呼び出されたのは、モルダーとスカリー。
死因に不可解な点があるということで、Xファイル担当の2人が捜査に加わることに。
モルダーは知ってることを彼らには教えずに、こっそり証拠だけ持ち帰ってくる。ちゃっかりくん。
Xファイルに記録されたサイコキネシス(念動力)事件と共通点があるとモルダーは言うのだが……さて真相は?
にしても、あの捜査官たち、最後まで不気味だったわ。
携帯電話、ここで初登場ですね。アンテナついてる(笑)
The X-Files 1-06 Ghost In The Machine 機械の中のゴースト

ハロウィンに起きた事件。
元同僚に散々利用されるモルダー。
そしてスカリーは、体が小さかったばかりにとんでもない役目を仰せられ、すっごく大変な目に……!
この回、モルスカが裸足で家の中を歩くシーンがあるの、なにげにレア。
あともうひとつ印象に残ったのが、FBIの執務室にやってくるランチ販売。
スカリーがサラダとサンドイッチを買うんだけど、お会計は「8ドル50セント」。
当時でも高い気がしてたけど、今の円換算だともっと高く感じて、事件よりこっちが悲しい……。
X-Filesなのに現実がいちばん怖いって、あるあるかも?
AIによる監視・制御というテーマ。
ひとりの天才エンジニアが、1993年にすでにAIを完成させていた。でも、暴走したので一旦破壊した、モルダーが。
だから、ようやく今になってAIの時代が来たんだねー(なんてな・笑)
次回へつづく
今日はここまで。
今後も随時更新していきますので、よかったら一緒に鑑賞しましょう!
6月に、ジリアンがXでこんなことをポストしてました。楽しみですね!
待っている間、手持ちぶさたの方はこちらの記事もおすすめです。