ホラーは苦手。でも「怖い」映画は、実は観たい……そんなことありませんか?私はそのタイプです。
このブログには映画レビューが100本近くあります。「ホラー・他」はあっても「怖い」というタグはありません。この記事では、ジャンルの垣根をまたいで「怖い洋画」を怖さのタイプで選べるよういにまとめてみました。ここで紹介する作品は、ビビリの私が実際に全部観ています。暑い夜のお供にもどうぞ。
読み進める前にアドバイスを1つだけ。
この記事の先頭の「ガチで怖い」枠は本気で覚悟が要ります。ホラーが苦手な方は、まず「人がいちばん怖い」から始めるのがおすすめです。
ガチで怖い ── 覚悟して観るホラー・パニック
『クワイエット・プレイス』
音を立てたら、命はない。とにかく、めっちゃ怖いです。生き残った家族が息を殺してサバイバルする話で、観ているこっちまでつい体に力が入ります。肩こり持ちの人は悪化するかもしれないので、そこだけご注意を(マジで)。
『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』
前作の続きで、あの息を殺すサバイバルがそのまま帰ってきます。今回は「1日目」─すべての始まり─にも触れてくれるので、前作でモヤッとしていた人はスッキリするはず。あのミシミシくる緊張感が好きだった人なら、続けて観て損はありません。
『ライフ』
宇宙ステーションで見つかった火星の生命体が、進化して凶暴化。逃げ場ゼロの密室宇宙で繰り広げられるパニックです。正直、知的な宇宙SFを期待すると肩透かしですが、ひたすら追いかけられるスリルは本物。頭を空っぽにしてハラハラしたい人向けです。
『キャビン』
ホラーの「お約束」を全部ひっくり返してくる、メタホラーの怪作。ひとことで言うと、人類が終わる話です(笑)。これでもかとホラーの定番が詰め込まれていて、詳しくなくても1つくらいは元ネタを知ってるはず。「ホラーのパターンは知り尽くした、でも好き」という人にこそ刺さります。
『FALL/フォール』
地上600メートルの鉄塔に取り残された親友2人が、生きて降りることを目指すサバイバル。とにかく足がすくみます。高所恐怖症の人はほんとに要注意レベル。幽霊もモンスターも出ないのに、この物理的な怖さはなかなかありません。手に汗握りたい人にどうぞ。
『ウェポンズ』
ある夜、町の子どもたちが一斉に消える。その謎を追うミステリーホラーです。途中までコメディにしか見えないのに、最後はしっかりホラーに着地します。怖いのも面白いのも一度に味わえる、みたらし団子みたいな味付け。ガチのホラーはしんどいけど、ちょっとゆるめが観たい夜にちょうどいいです。
『ザ・ウォッチャーズ』
地図にない森に閉じ込められた女性が、正体不明の「ウォッチャーズ」に毎晩監視される話。監督はM.ナイト・シャマランの娘、イシャナ。閉ざされた世界の不穏さと謎解きのバランスがよくて、最後まで冷めずに一気に観られました。静かなのに心拍数が上がるタイプなので、ホラーが得意じゃなくても走り切れます。
人がいちばん怖い ── 人間の狂気系
幽霊よりモンスターより、人間がいちばん怖い。いわゆる「ヒトコワ」系の洋画を集めました。
『ゲット・アウト』
幽霊もモンスターも出てこないのに、いちばんゾワッとするタイプ。彼女の実家を訪ねたら、みんなの様子がどこかおかしい……という「人間の欲望」がじわじわ迫ります。大人のグリム童話みたいな不気味さで、ホラーが苦手な私でも、これは許容範囲でした。
『ゲーム』
ある日を境に、現実とゲームの境目が消えていく心理スリラー。前半はストレスがすごくて、正直やめようかと思いました(笑)。でも後半の伸びが効いていて、気づけば最後まで観てしまいます。中身を書くと全部ネタバレなので言えませんが、一言でいうと「やりすぎ」。まんまと翻弄されたい人に。
『暗くなるまで待って』
目が見えない女性が、3人の犯罪者と自宅で対峙するクラシックスリラー。見えないからこそ逃げ場がない──という状況だけで、こんなに追い詰められるのかと。派手さはないぶん、じりじり迫る緊張感は今観てもしっかり効きます。古い名作の底力を味わいたい人に。
『フォーリング・ダウン』
リストラされた「普通の男」が、渋滞と理不尽の連鎖でプツンと切れて、街を暴走していく話。幽霊もモンスターも出ないのに、この枠でいちばん怖いかもしれません。「自分にも起こりうる」と思わせてくるからです。夏の暑さでイライラした日に、なぜか思い出すインパクトがあります。人の壊れ方をじっくり観たい人に。
静かにゾクッとくる ── じわじわ不穏系
『月に囚われた男』
派手な怖さはゼロ。なのに、じわじわ来ます。月面にたった一人のはずの男が「もうひとりの自分」に出会うところから、少しずつ違和感が積み上がって、気づけばゾワゾワ。静かな映画が平気な人ほど深く刺さります。
『エクス・マキナ』
AIは本当に意識を持つのか。人間と機械の境目を問う、静かな知的スリラーです。派手な展開はないのに、進むほどに、そこはかとない怖さがにじんできます。考えさせられるのと薄ら寒いのが同時に来る感じ。頭を使いながらゾッとしたい人向けです。
意味がわかると怖い ── 考察型
『陪審員2番』
「真犯人は、自分かもしれない」。裁く側に座ってしまった男の秘密をめぐって、正義と保身のあいだで揺れる心理サスペンス。観終わってからも「自分ならどうする?」がずっと残る、答えの出ない怖さです。考えるのが好きな人に。
『12モンキーズ』
未来から来た男が、人類滅亡の原因を過去に探しにいくSFミステリー。正直クセ強の一本で、キャラが濃すぎてぶつ切りに感じる場面も(ブラピがとにかくうざい・笑)。ただ、未来の科学者たちのシーンには独特の空気があって、そこは好き。混沌とした世界観に浸りたい人に。
『バタフライ・エフェクト』
過去をやり直すたび、愛する人の運命が別の形で壊れていく。選択のたびに代償を払わされる、出口のないタイムリープです。初めて観たときの衝撃が忘れられなくて、また観たくなる一本。重めの展開が好きな人ほど刺さります。配信先が少ないのがネックで、U-NEXTにはなく、Prime Videoのレンタルで観られます。
後味が悪い ── ざわっとモヤモヤ系
『ナイトメア・アリー』
騙しのテクニックで成り上がった男が、もっと危険な相手と組んで転落していく心理サスペンス。重厚な空気と、じわじわ進む展開が持ち味です。派手さはないので好みは分かれますが、ダークな人間ドラマにどっぷり浸かりたい夜に。なお、この作品はU-NEXTにはなく、Prime Videoのレンタルで観られます。
『リトル・シングス』
正義と執着のあいだで崩れていく刑事たちの、重たい犯罪サスペンス。大終盤で「ちょ、待てよ」状態になりました(笑)。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、気持ちの持っていき場に困る系です。すっきりを求めると怪我するかも。後味の悪さ込みで味わえる人におすすめです。
『カード・カウンター』
過去の罪を抱えたギャンブラーが、復讐を望む青年と関わりながら、自分なりの落としどころを探す物語。静かで硬派な人間ドラマです。派手さはなく、終盤の展開と後味の重さで好みははっきり分かれます。じっくり重い余韻に浸りたいときに。
『プレステージ』
2人のマジシャンが張り合ううちに、引き返せない場所まで行ってしまう話。最後に明かされる真実がとにかくえぐくて、ゾッとする後味が残ります。謎解きの面白さもあるので、多少のダメージ覚悟で、一度は観てほしい一本です。
『ザリガニの鳴くところ』
湿地でひとり生きてきた少女の秘密が、殺人事件の法廷で暴かれていく物語。なんとなく観始めたら、とんでもない話でした。静かなトーンとは真逆の出来事が次々に起きて、そのギャップに脳を揺さぶられます。ミステリーと人間ドラマ、両方いける人に。
怖さのタイプで選べば ハズさない
ひとくちに「怖い」といっても、ガチの恐怖、人の怖さ、じわじわ来る不穏、意味がわかる怖さ、後味の悪さ……と、質はぜんぶ違います。
だから「今日はどのタイプの怖さに浸りたいか」から選ぶのが、いちばんハズしません。
上から下へいくほど、じわり系・思考系に寄っていきます。最後は「怖い」というより「もやる」に近いかもしれませんが、気になった1本から、どうぞ。
配信でまとめて観るなら
今回の21本、そのうち19本はU-NEXTの見放題に入っています。31日間の無料トライアルがあるので、この夏の一気見にちょうどいいはず。
U-NEXTにない2本、『バタフライ・エフェクト』と『ナイトメア・アリー』は、Prime Videoのレンタルでどうぞ。
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